TOEICを1回でも受験したことがある人はご存じかと思いますが、これから受験しようとする人に向けてTOEICの概要を説明します。
TOEICとは?
TOEICは Test Of English International Communication の略で、英語のコミュニケーション能力を図る世界共通のテストです。
リスニングセクションが45分間で5~495点、リーディングセクションが75分間で5~495点、合計120分で10~990点で受験者のスコアを評価します。
この試験によって英語の能力を数値で把握することができます。
TOEICにはTOEIC LRテストとTOEIC SWテストがあります。
TOEIC LRテストはListning(聞く)とReading(読む)の問題が出題され、TOEIC SWテストSpeaking(話す)とWriting(書く)の問題が出題されます。
一般的に広く行われているのはTOEIC LRテストです。
ここでは、このTOEIC LRテストについて説明していきます。
なおTOEICには旧形式(2016年5月まで)と新形式(2016年5月以降)があり、2016年5月に実施されたテストを境に出題形式が大きく変更されました。
簡単に言うと、リスニングセクションでは会話文(長文)のリスニング問題が増え、リーディングセクションでは長文読解問題が増えました。
新形式になって、一般的に難易度は上がったと言われています。
TOEICでは実際のコミュニケーションで必要とされる英語能力を評価するために、現実に即した状況の設定となっています。
大きく分けてビジネスの場面、日常の場面の2つに分けられます。
発音はアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアの4カ国が採用されています。
一般的な語彙・文法などの理解力とともに、「要点を理解する力」や「推測できる力」なども求められます。
TOEICのPartごとの特徴(新形式問題)
2016年5月以降の新形式問題では、Partごとの問題数は以下のようになっています。
リスニングセクション(約45分間)
Part | 概要 | 問題の内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
Part1 | Photographs | 写真描写問題 | 6問 |
Part2 | Question-Response | 応答問題 | 25問 |
Part3 | Conversations | 会話問題 | 39問 |
Part4 | Talks | 説明文問題 | 30問 |
リーディングセクション(約75分間)
Part | 概要 | 問題の内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
Part5 | Incomplete Sentences | 短文穴埋め問題 | 30問 |
Part6 | Text Completion | 長文穴埋め問題 | 16問 |
Part7 | Single Passages | 1つの文章 | 29問 |
Part7 | Multiple Passages | 複数の文章 | 25問 |
Part1では文章が4つ読まれます。それを写真を見ながら正しい文章を1つ選ぶ問題です。
Part2では短い質問文が流れ、そのあとに応答文が3つ流れます。その中から正しい応答文を1つ選ぶ問題です。
Part3では2人以上の会話のやり取りが流れます。1つの会話に対して3つの問題が出され、正しい答えを4つの中から1つ選ぶ問題です。問題文はテスト用紙に書かれています。
Part4では1人の人間が説明文を話します。1つの説明文の対して3つの問題が出され、正しい答えを4つの中から1つ選ぶ問題です。問題文はテスト用紙に書かれています。
Part5では短い文章の中で1箇所が空欄になっています。そこに埋める正しい答えを4つの中から1つ選ぶ問題です。
Part6では少し長めの文章が書かれており、その中で4箇所が空欄になっています。それぞれの空欄に対して正しい答えを4つの中から1つ選ぶ問題です。
Part7では1つの文章もしくは複数の文章が書かれており、それに対して問題が出題されます。
1つの文章に対して問題は2~5問とさまざまであり、出題される分野もさまざまとなっています。
最近のTOEICの傾向(データ)
詳細は一般財団国際ビジネスコミュニケーション協会のホームページで確認することができます。
受験者数の推移、平均スコア詳細、国・地域別平均スコアについて以下に記載します。
受験者数の推移
1979年~2018年にかけて、年々受験者数は増加傾向にあります。
最近の2018年では合計250万人弱となっています。
内訳としては、公開テスト(一般者向け)と団体受験(企業向け)が半々くらいの割合となっています。
平均スコア詳細
リスニングセクションがおよそ平均320点、リーディングセクションがおよそ平均260点。
合計で平均580点前後となっています。
600点以上取れれば平均点以上となるので、まずはここが目標設定の目安と言えるでしょう。
国・地域別平均スコア
一般財団国際ビジネスコミュニケーション協会データによると、約50カ国中で日本は45位前後と低い位置づけです。
最も点数が高い国がカナダ(平均870点)となっているのに対して日本は平均520点であるので、全世界において英語力は決して高いと言えません。
そのため国際的な仕事をするためには、国内だけにとらわれず世界に通用する高い水準の英語力が求められると言えます。
TOEIC申し込み~受験~結果発表までの流れ
↓
テスト結果は Official Score Certificate(公式認定証)として、試験日から30日以内に発送されます。
インターネットから申し込みをした場合、公式認定証発送予定日の1週間前にインターネットからスコアを確認することができます。
公式認定証の見方
以下に、公式認定証の写真と各項目の説明(赤、青、黄)を書きます。
出典:一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会|TOEIC® Listening & Reading Testの受験制度
各項目の説明について
Percentile Rank(パーセンタイルランク):自分が取得したスコアに満たない受験者が全体でどのくらいを占めているかをパーセントで示したもの
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