Part7は時間が足りない…
ある程度TOEICの勉強をしていると、ある時点で一つの悩みにぶつかります。
それは、Part7の長文問題の点数が伸び悩むということです。
リーディングの中でも、Part5,6の文法・語彙問題はある程度勉強をしているとできるようになるという実感が沸いてきます。
やった分だけ確実に身になるので、わかりやすいです。
でも、Part7はTOEIC経験が多い人でも最後の問題まで全て完璧に解答できる人というのは少ないです。
というのも、時間が足りなくて大抵は最後まで終わりません。
仕方ないので最後の10問くらいは適当にマークシートを塗りつぶすという経験は誰しもあるかと思います。
当然私もこの経験はたくさんあります。
特にTOEIC新形式問題になってからマルチパッセージの問題が増えたので、読まなければいけない文章量は確実に増えています。
なので、必然的に文章を読むスピードも求められます。
英語多読で長文問題を攻略
計算上Part7の問題は1問あたり1分くらいで解いていかなければいけませんが、これは速読の訓練をしていないとけっこう厳しいです。
早く読むための訓練をどうやってやるか?が焦点になりますが、これは英語多読が解決してくれます。
言葉のとおり、たくさん英文を読むことが早く読めるようになるコツです。
テクニックを身につけることで多少は点数UPは望めますが、やはり根本的な長文読解力UPには英語に慣れることが一番です。
ただ英語多読と言っても、いきなり難しい文章を読んでいくと大抵が挫折します。
難しい文章を読んでいってもよくわからず、英文を読むこと自体が苦痛になってしまい結果三日坊主で終わってします。
これはよくあるパターンです。
そうならないために私がおすすめするのは、なるべく読みやすい簡単な文章にたくさん触れるようにすることです。
自分のレベルに合った洋書を見つけるための方法として、Lexile指数(後述)などがありますが、これはどちらかというとネイティブ向けの方法のため、必ずしも日本人が使いやすいとは限りません。
そのため、私のおすすめする方法は以下です。
・絵本、児童書を読む
・レベルごとの洋書を読む
漫画を英語で読む
まずは、漫画を読むことが一番ハードルが低いです。
以下のように講談社より、ちはやふる、のだめカンタービレ、進撃の巨人などの人気漫画のバイリンガル版が出版されています。
いろいろな本が出版されているので、自分が読んだことのあるものや好きなものを探してみましょう。
「漫画なんて読んでも勉強になるの?」と思うかもしれませんが、英語に触れられるものであれば何でも構いません。
まずは英語にたくさん触れることが重要なので、「英語が好きになる」ために身近なところから英語を読む習慣をつけましょう。
英語学習用のおすすめ漫画は、以下の記事を参考にしてください。
絵本、児童書を読む
また、絵本など絵が描かれているものを読むのも効果的です。
活字だけだと状況がイメージしにくいですが、同時に絵が描いてあると、英文が正確にはわからなくても大体のイメージが想像できます。
この「何となくこんな感じなんだろうな」という想像力をつけることが、読解力強化には重要です。
最初は簡単な内容でも、それを繰り返しているうちに意味を推測する力が身についていき、その知識を蓄積していくことで読解力が高まっていくからです。
絵本の代表的な例として、KADOKAWA出版のディズニーの英語シリーズがあります。
アナと雪の女王、塔の上のラプンツェルなど人気のディズニーシリーズを英語で読むことができるため、英語の勉強にもなりますし普通に絵本として読んでいても面白いです。
ディズニーの英語シリーズは、以下の記事を参考にしてください。
レベルごとの洋書を読む
IBCパブリッシングのラダーシリーズでは、レベルごとにたくさんの本があります。
レベル1~5の5段階に分かれており、自分のレベルに合った本を選ぶことができます。
自分のTOEICの点数に対応するレベルが、以下の表から確認できます。
レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | レベル5 |
---|---|---|---|---|
使用語彙 1000語 | 使用語彙 1300語 | 使用語彙 1600語 | 使用語彙 2000語 | 使用語彙 無制限 |
TOEIC 300~400点 |
TOEIC 400~500点 |
TOEIC 500~600点 |
TOEIC 600~700点 |
TOEIC 700点~ |
英検4級 | 英検3級 | 英検準2級 | 英検2級 | 英検準1級以上 |
(情報の引用:IBCパブリッシング株式会社HP https://www.ibcpub.co.jp/ladder/)
レベル2までであれば比較的読みやすいです。
まずはレベル1~レベル2の本をたくさん読んでいくことをおすすめします。
ちなみにラダーとは「はしご (ladder)」という意味です。
はしごを使って一歩一歩上を目指すように、学習者の実力に合わせ、無理なくステップアップできるように開発された英文リーダーのシリーズです。
どこの書店に行っても英語学習のコーナーに置いているはずなので、身近に手を取って触れやすい本です。
目標が設定しやすいのと、たくさん読んだときの達成感が得られるため、ぜひこのラダーシリーズに挑戦していただきたいです。
また、ラダーシリーズではどんな本が読めるのか?については、以下の記事から確認ができるので参考にしてください。
英語多読をする上でのルール
そしてここで多読をする上で、以下の重要なルールがあります。
・辞書はなるべく引かないようにする
・難しいと感じたら、その部分は深く考えずに読み飛ばしていく
・たくさん読む、速く読むことを意識する
などです。
読んだとおりでわかるかと思いますが、これは勉強するという感覚ではなく英語に慣れるという感覚が大事です。
普通の勉強方法であれば、問題集をやってわからない部分の単語を辞書で調べて、解説を読んでというやり方になりますが、多読の場合はこれとは違います。
わからない部分はなかったことにしてどんどん飛ばしていって構いません。
わかる部分だけを読んで、内容がわかったような気になっただけでも構いません。
英語を読むことに抵抗をなくすことが大事です。
重要なことは「多読をすることが楽しいと感じること」です。
もし苦痛だと感じる状態では長続きしないからです。
英語は一朝一夕で身につけることは難しくたくさん数をこなすことが大事なので、「楽しい」とか「好き」という感情は一番の武器になります。
読みやすいと感じる本をきっかけに、どんどん多読の世界に入っていっていただきたいです。
英語多読の効果
でも「英語多読って本当に効果があるの?」と感じるかもしれません。
これは個人差になりますが、私の経験で言うと最低でも3ヶ月くらいはコツコツ続けていないと、できるようになったという実感は沸いてきません。
もちろんこれは日頃読む量や時間にもよって変わってきます。
でも、これだけは確実に言えます。
「英語の多読は効果があります!」
要は英語は慣れの要素が大きいです。
なので、最初は理解できていなくてもやっていくうちに慣れてきて、後から理解は追いついてきます。
そうなった段階で、「あ、わかってきた!」という実感が沸きます。
もう少し具体的に触れると、読んでいてわからない単語が出てきても、前後の文章からわかる単語をもとに全体の文脈を推測することはできます。
最初は「この単語は難しくてわからないけど、この場面だとおそらくこういう意味なんだろうな」というニュアンスを理解するだけですが、やっていくうちに段々とその精度が上がっていきます。
英→和に訳しながら読むのではなく、自分がわかる範囲の単語をつなぎ合わせて英→英に訳しながら読んでいくイメージです。
そうすることで、英語のボキャブラリーを広げていくことができます。
そういう意味で多読は理にかなった学習方法と言えるのではないでしょうか。
(補足)Lexile指数で自分に合った本を見つける
前述しましたが、自分に合ったレベルの洋書を見つけるための指数として、Lexile指数という判断の目安があります。
TOEICのリーディングスコアからLexile指数を確認し、そのLexile指数をもとにamazon等で洋書を検索することで自分に適した英文を探すことができます。
世の中には多数洋書があるので、この指数を使うことでおおよそ自分のレベルに合った本を見つけることはできますが、日本人には使いにくい一面があることも事実です。
そのため、私としてはIBCパブリッシングのラダーシリーズを使って本を探す方がとっつきやすいのでは?と感じています。
Lexile指数がよくわからなかったら、ラダーシリーズのレベル1~2あたりを迷わず読んでいく方が進めやすいです。
AmazonのHPにはLexile指数について以下のように書かれているので、参考までに載せておきます。
(情報の引用:Amazon HP Lexile指数とは?)
ここまで多読について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「多読は楽しい!」
ぜひ英語多読を通して、みなさんには英語を好きになっていただきたいです。
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