おすすめのラダーシリーズLEVEL1の作品
ここでは、私がおすすめするラダーシリーズLEVEL1の作品を紹介します。
LEVEL1では、一冊当たりおよそ5000~10000語くらいのボリュームとなっています。
英語の文章に慣れていない人は大変と感じるかもしれませんが、頑張れば読み切れる量なので挫折はしにくいです。
内容的にも、桃太郎、金太郎から始まってディズニーでアニメ化されているものなど、誰もが知っているものが多いです。
既に内容を知っているものであれば、英語で書かれていても何となく意味を推測できるので、これも英文を読む上での助けになります。
そういう意味で、レベル1はそれほどハードルが高いものはないです。
LEVEL1は合計25冊ありますが、私が特におすすめする7冊を紹介したいと思います。
私が読んだものの中で「これは英語の勉強になるな」とか「面白いな」、「読みやすいな」と感じたものを基準で書いています。
皆さんも、これを参考にぜひ自分のお気に入りの一冊を探してみてください。
エジソン・ストーリー
読み易さ | 面白さ | おすすめ度 |
---|---|---|
◎ 5 | ◎ 5 | ◎ 5 |
概要
エジソンは、発明王と言われています。
エジソンを生み出した当時のアメリカは、数々の知恵や工夫が活かされて産業が画期的に発展した時期です。
同じ頃に生きたカーネギーやロックフェラー、そしてヘンリー・フォードなど、彼らは一庶民から身を起こし、現在もアメリカに君臨する世界企業を造りました。
エジソンも紆余曲折を経て、ゼネラル・エレクトリックを創業します。
発明王といわれるエジソンも、実は当時のアメリカン・ドリームの担い手だったのです。
そんな彼の伝記をわかりやすい英語で紹介します。
レビュー
誰もが知っている発明王エジソンの実話をもとに書かれた物語です。
10610語とレベル1の中では比較的語数は多いですが、文章はとても読みやすいです。
電気に関する発明をして、大きな電気会社を作ったというところで有名ですが、他にも電話機、蓄音機など通信関係の発明や、他の分野の研究にもたくさん挑戦していることがわかります。
そんなエジソンの人生を英語で読むことができます。
「科学の分野を英語で読むのは難しいのでは?」と感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
表現はわかりやすく書いてあるのと、物語中に出てくる専門用語は最初にまとめられているので、わからなかったら最初の単語集を見ればスラスラ読み進めていけます。
まずはレベル1の手始めとして手をつけやすい一冊です。
ガンジー・ストーリー
読み易さ | 面白さ | おすすめ度 |
---|---|---|
◎ 5 | ○ 4 | ◎ 5 |
概要
インド独立の父は、強い兵士でもなければ、王侯貴族、聖職者でもない。
著名な医者でも科学者でもない。
常に貧しいものたちと暮らし、非暴力の信条を貫き通した人 ― それがマハトマ(偉大なる魂)、または親しみを込めてバーブ―(父親)と呼ばれたガンジーその人である。
イギリスによるインド支配に抵抗し、ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の融合を目指したガンジー。
何度も投獄され、そして断食をしながら闘い続け、ついにインド独立の夢を果たした。
そのガンジーの生誕の日、10月2日は国際非暴力デーとされている。
レビュー
ガンジーは1948年まで生きていた人なので、歴史上の人物の中では比較的現代に近いと言えます。
そのため、物語を読む上での時代背景はつかみやすいです。
インド独立を支えた人として有名ですが、この本ではそのガンジーの一生を英語で読むことができます。
エジソン・ストーリーでも述べましたが、○○-ストーリー系の本は実話をもとにしているので、表現はわかりやすいです。
文学で言うところの人物の心情を読み取ることや、行間の意味を読み取るというようなことはありません。
まわりくどい表現はなく素直な表現ばかりなので、英語の勉強に使うにはおすすめできます。
ピーター・パン
読み易さ | 面白さ | おすすめ度 |
---|---|---|
○ 4 | ○ 4 | ○ 4 |
概要
ウェンディと弟2人の元にピーター・パンという少年が現れた。
ピーターはいつまでも子供のままでいられるネバーランドという国に住んでいるという。
そこには、親とはぐれた子供たち、妖精、人魚、インディアン、そしてフック率いる海賊一味もいた。
ネバーランドへ到着したウェンディ姉弟を待ち受けるものは…。
そして、家で待つ両親のもとに戻ることができるのだろうか。
レビュー
ディズニーでもアニメ化されている有名な童話です。
子どもの頃に誰もが一度は読んだ(観た)ことがあると思います。
ディズニーのイメージが強いですが、ディズニーはあくまで童話をもとにしているので、それとは話が完全にイコールではありませんが、ティンカーベルやフック船長が出てくるところは同じなので馴染みやすいですね。
そういった事前知識があれば読みやすいのと、レベル1の中ではボリュームとしては多すぎず少なすぎずちょうどよい語数と言えます。
空いた時間でサッと読むのは少し難しいけど、集中すると無理せずスラスラ読み進めていけるような感じです。
アインシュタイン・ストーリー
読み易さ | 面白さ | おすすめ度 |
---|---|---|
◎ 5 | ◎ 5 | ◎ 5 |
概要
2歳になっても言葉を発さず、10歳になるまでしゃべるのが不得意だったというアルベルト・アインシュタイン。
他の子供たちと遊ぶより、独りで考えたり、空想したりすることを好む少年は、父からもらったコンパスの針が、いつでも北を指すのを見たときに、自然界に興味を覚えたという。
そのアインシュタインが20世紀以降すべての人の宇宙観をも変えてしまうほどの理論を見いだすとは誰が予想できただろうか。
レビュー
「一般相対性理論」を生み出した有名な人物です。
理系の人であれば数学や物理はなじみがあるので読みやすいですが、文系の人には少しとっつきにくいと感じるかもしれません。
しかし専門用語は最初にリスト化されているし、本人の年表も冒頭に書かれているので、それをもとに読んでいけばそこまで難しいとは感じないはずです。
一文一文の文章の構成は素直な表現が多いので、専門用語の詳しい意味を深く考えなければ読みやすいと感じられます。
レベル1ではこの、○○-ストーリー系の話が多数あるのがうれしいところですね。
美女と野獣
読み易さ | 面白さ | おすすめ度 |
---|---|---|
◎ 5 | ○ 4 | ◎ 5 |
概要
吹雪の晩に見知らぬ城にたどり着いた商人は、心優しい末娘への土産にと、窓辺に咲く一輪のバラに手をのばした。
大切なバラを盗られて怒った城主は、その恐ろしい姿を現し、商人に娘をひとり差し出すように要求するのだが…。
うわべの美しさにとらわれていた者がやがて真実の愛を見出すまでを描いた、フランスの代表的民話。
レビュー
ピーター・パンと同様、ディズニーで大ヒットとなっている作品の一つです。
ディズニー映画を観たことがある人はわかると思いますが、原作ではディズニー映画で出てくるルミエール(キャンドル)やコグスワース(時計)、ポット夫人といったキャラクターは登場しないため、話としてはシンプルで読みやすいです。
原作では、美女と野獣と父親(商人)とその家族といった登場人物から成っています。
ストーリーとしては、バラの花をめぐって争いが起き、それによって美女と野獣の生活が始まるというもので基本の流れは同じです。
それを知っていれば最低限ストーリーは追えるため、多読に挑戦する上でまず最初に読んでみたい作品の一つと言えるでしょう。
手袋を買いに
読み易さ | 面白さ | おすすめ度 |
---|---|---|
◎ 5 | ○ 3 | ○ 4 |
概要
ある朝起きると、外は雪景色。母さん狐も、子狐もそのまぶしさに驚きます。
子狐にとっては生まれて初めての雪。
思い切り外で遊ぶと、雪の冷たさで両手が真っ赤に。
かわいそうに思った母さん狐は、町に手袋を買いに行くことを思いつきますが、人間のことを思うと足がすくんでしまいます…
立場が異なるもの同士の心の交流を描いた新美南吉の名作童話。
レビュー
語数が1360語と全作品の中で最も少ないです。
そのため多読用の小説というよりは、ほぼ絵本に近いです。
文字も大きく途中で絵もたくさん入っているため、英語が苦手な人でもこれならば割と簡単に読み進めることができるはずです。
「多読も思ったほどそんなに恐れることはない」ということを実感するためにちょうどいい本だと言えます。
同じように新美南吉のシリーズとして「ごんぎつね」がありますが、これも1770語と同じく読みやすいです。
話の内容も難しくはないため、多読に挑戦する前の準備としてまずは新美南吉シリーズに触れてみることをおすすめします。
藪の中
読み易さ | 面白さ | おすすめ度 |
---|---|---|
○ 3 | ◎ 5 | ○ 4 |
概要
山中の藪で発見された男の死体をめぐって繰り広げられる7人7様の証言。
真実は最後まで明かされず、読者はいつしか深い藪の中へ迷い込む…。
『今昔物語』から発想を得て、みごとにドラマ化した傑作短編は作者の人生観を色濃く反映している。
レビュー
芥川流龍之介の有名な作品です。
個人的には、夏目漱石、宮沢賢治、芥川龍之介、太宰治などの日本文学作家の作品は表現がやや難しいと感じてしまいますが、この藪の中は話の展開が面白いのでおすすめしています。
死体が発見されて、それに関連する登場人物が7人出てくるのですが、全て言うことが違っているためどれが本当なの?と夢中に読み進めていけます。
登場人物が順番に証言をする形で話は進んでいきますが、真実は最後になるまでわからない。
そんなミステリーの要素があります。
途中少しわかりにくいような表現もありますが、頑張って読み進めて最後にたどり着ければ、「なるほどなぁ」という感じで面白味を感じられます。
文章を早くたくさん読むというよりは、なるべく正確に読むというトレーニングになると思います。
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