TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part7とは?
TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part7はアルクが出版しているTOEIC対策用のテキストです。
対話形式の解説でわかりやすい作りになっているため、TOEIC初心者や忙しいビジネスマンでも手がつけやすい教材となっています。
TOEIC L&Rテスト 究極のゼミシリーズはPart1&2、Part3&4、Part5&6、Part7の4冊からなり、本書はPart7の長文読解問題を扱っています。
TOEIC対策用の教材は多数出ていますが、本書では長文問題の設問タイプごとの攻略法や定型パターンの文章の攻略法が丁寧に書かれているのが特徴です。
この一冊をやり切れば、Part7に対する基本的な戦略を身につけることができます。
各ゼミで解法を理解することができ、またミニ模試も2回分ついているためボリュームとしてもやり応えがあります。
総合的にコストパフォーマンスなどを考えても、よいテキストと言えます。
総合レビュー
私が実際に活用してみた結果を以下にまとめますので、参考にしてください。
難易度 | 初~中級者向け |
本のデザイン | ○ (★★★★☆) |
内容のわかりやすさ | ◎ (★★★★★) |
問題の量 | ○ (★★★★☆) |
解説の丁寧さ | ◎ (★★★★★) |
価格 | 2,420円 |
ページ数 | 403ページ |
◆私が使用した感想・レビュー
・「Part7をどうやって解くのか?」や「各問題パターンごとの攻略法」についての説明がわかりやすいです。
・問題を解く優先順位や時間配分などがわからない人向けにも、基本の解き方を示してくれているので親切です。
・対話形式の説明や解説が非常に読みやすく、間違えた問題もスムーズに理解できます。
・ミニ模試も2回分ついているので、演習もしっかりとできるボリュームになっています。
・2,420円に対してこの内容であればコストパフォーマンスはよいと言えます。
・総合して、リーディング対策におすすめできる一冊です。
本書に含まれている内容
では具体的にどんな内容が書かれているのかについて、書いていきます。
といっても詳細は本書を買った方がわかりやすいと思いますので、概要について簡単に触れていきます。
概要
TOEICを受けたことがある人はわかると思いますが、Part7はいわゆる長文問題となります。
TOEICの点数UPに苦戦している人が一番苦手としているPartではないでしょうか。
その一番大きな理由は「時間が足りないから」が圧倒的に多いと思われます。
本書では、Part7の全54問を55分かけて解くべきと書いてあります。
当然時間をかければかけるほど正解率は上がりますが「じゃあ具体的にどうやって時間をつくるのか?」という部分が焦点になってきます。
本書では、以下のように合計15回分のゼミが収録されています。
ゼミ | テーマ | 出題数 |
---|---|---|
第1回 | Part7の取り組み方 | |
第2回 | ピンポイント型 | 54問中18~20問 |
第3回 | 文脈型 | 54問中18~20問 |
第4回 | 選択肢照合型 | 54問中12~20問 |
第5回 | ピンポイントのNOT型 | 54問中1~3問 |
第6回 | 選択肢照合のNOT型 | 54問中1~2問 |
第7回 | 位置選択問題 | 54問中2問 |
第8回 | 同義語問題 | 54問中3~5問 |
第9回 | 意図問題 | 54問中2問 |
第10回 | 不正解の見抜き方 | |
第11回 | パラフレーズ | |
第12回 | 情報分散型 | 54問中8~10問 |
第13回 | DPの2文書参照型 | 54問中2~3問 |
第14回 | TPの2文書参照型 | 54問中6~7問 |
第15回 | 定型パターンの文書 |
各ゼミで、どのように時間を確保しながら解いていくか?について学習していきます。
また各分野ごとに出題数の傾向が見られるので、これをもとに出題されやすいものを中心に学習することもできます。
体系的に整理をすることで、学習方針も決めやすくなりますね。
設問タイプごとの対策
私がこのテキストを使って学習した内容をもとに、設問タイプごとの対策について以下にまとめました。
解答までに読む文章量の多さ、一部を読むだけで解答可能かそれとも全体を読む必要があるか、各設問タイプの難易度(目安)について、表に整理しましたので参考にしてみてください。
※難易度については目安です。易しい⇔難しいは「解答までに読む文章量が少ないか多いか」を基準にしています。
設問タイプ | 解答までに読む文章量 | 一部を読むか全体か | 難易度(目安) |
---|---|---|---|
①ピンポイント型 | 少なめ | 一部でも解答可 | やや易(★☆☆) |
②文脈型 | 普通 | 全体を理解必要 | 普通(★★☆) |
③選択肢照合型 | 多め | 全体を理解必要 | やや難(★★★) |
④ピンポイントのNOT型 | 少なめ | 一部でも解答可 | やや易(★☆☆) |
⑤選択肢照合のNOT型 | 多め | 全体を理解必要 | やや難(★★★) |
⑥位置選択問題 | 普通 | 全体を理解必要 | 普通(★★☆) |
⑦同義語問題 | 少なめ | 一部でも解答可 | やや易(★☆☆) |
⑧意図問題 | 普通 | 一部でも解答可 | 普通(★★☆) |
⑨情報分散型 | 多め | 全体を理解必要 | やや難(★★★) |
⑩DPの2文書参照型 | 多め | 全体を理解必要 | やや難(★★★) |
⑪TPの2文書参照型 | 多め | 全体を理解必要 | やや難(★★★) |
時間は有限なので、正解数を増やすためには「解ける問題から解く」ことや「解けない問題は捨てる」ことも重要です。
具体的には、ピンポイント型や同義語問題など、本文の一部を読むだけでも回答が可能なものを優先的に解くことをおすすめします。
文脈型などは問題にもよりますが、目的や理由を問うものなど文章の先頭に答えが出てきやすいものについては、全体の意味を把握しなくても解けることがあるので、ここも押さえておきたいところです。
一か所を読むだけではわからない情報分散型や、選択肢照合型、DP・TPの情報参照型などは全文読むのにどうしても時間がかかってくるものなので、全部解くのではなく「解けるものだけ解く」という作戦で、他は捨てるのもありです。
トータルの正解数を増やすことが効率的なスコアアップにつながるので。
このように、あらかじめ設問のパターンを理解しておくことで効果的な戦略を立てることが可能になります。
詳細はこのテキストに書かれているので、本書を購入して読んでみてください。
テクニック・コツ
またPart7には決まった形の問題も、毎回多く出題されます。
そのポイントを押さえておくことも時間短縮には効果的です。
Part7は基本的に本文全てを読んでから回答するのがセオリーです。
いわゆる飛ばし読みや虫食い読みが効果的な問題もありますが、それでは通用しない問題も多いので注意が必要です。
そんな中でも以下2つは、一つのテクニック・コツとして通用する内容ですので押さえておきたいです。
・パラフレーズ
リスニングでもリーディングでも、言い換えだらけです。
同義語表現には常に敏感に反応できる状態にしておきましょう。
また、具体的な表現よりも抽象的な表現の方が正解になる確率が高いので、ここもポイントとして知っておくと正解率を上げることができます。
・定型パターンの文書
出題されないときはありません。
というより、毎回これらの内容が少し形を変えて出題されます。
そのため、あらかじめ文章の構成を頭に入れておけば、試験本番で全てをバカ正直に読まなくても予測で解答に至ることができます。
ここは大きく時間削減につなげられるポイントなので、ぜひともパターンを押さえておきましょう。
各回ゼミの内容
一つ一つのゼミの作りは以下となっています。
まずは[講義]で問題の解き方や考え方をおさらいし、[例題]、[トレーニング]、[練習問題]と演習を進めていきます。
どの問題も★[解答・解説]がしっかりしているので「なぜこの解答が正解なのか?」まで理解を深めることができます。
本書の目玉として「ゼミ生中継」という感じで対話形式の解説が付いています。
登場人物が4人出てきますが、「なぜその解答(間違い)を選んでしまったか」「正解に至るためにはどういう考え方で解けばよいのか」などが丁寧に対話で書かれています。
そのため、自分が間違えた問題の解説を読めば「なるほど、そういうことか」と納得できるはずです。
以下、実際に使用した内容です。
[講義]について
[練習問題]について
★[解答・解説]について
他にも各問題ごとに「選択率」や「難易度」も書かれています。
「難易度」 … 各問題の難易度が5段階で表示されている
これらも学習をする際には参考になる数値となります。
おすすめの活用方法
本書はPart7の対策書として有効です。
一通りのゼミを受けて、仕上げにミニ模試2回をやればPart7の基本は身につけることができます。
長文問題の心構えとして、本書は学習時に常に手元に置いておきたい一冊です。
ただし長文問題を解くにあたっては、最低限語彙力や文法力が必要となります。
それがないと難しいと感じるかもしれないので、順番としては語彙力をつけてから取り組むことをおすすめします。
私がおすすめする活用方法は以下です。
↓
2. TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part5&6をやって文法力をつける
↓
3. TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part7をやって長文読解力をつける ★ココで活用!
↓
4. TOEIC公式問題集などをもとに実践問題をたくさん解く
このサイクルを行えばワンランクTOEICのレベルが上がります。
スコア600~700は取れるようになっているはずなので、これ以降は別途キクタン800,990などの単語帳をやってもいいですし、少し難しめの問題集に挑戦しても構いません。
ここでTOEICの学習は「多読がいいのか?」それとも「精読がいいのか?」は議論のポイントになると思いますが、私はまずは「一つ一つをしっかり精読するのがよい」と考えています。
一つ一つの理解度を上げてから、次の段階として読むスピードを上げていく方が、着実に足元を固めることができるからです。
あとはどんどん実践問題に挑戦して場数を増やしていきましょう。
ぜひ、TOEIC L&Rテスト 究極のゼミ Part7をうまく活用してスコアUPを図っていただければと思います。
コメント