TOEICテスト文法完全攻略ルールブックとは?
今回は、TOEICテスト文法完全攻略ルールブックという参考書について書いていきます。
TOEICを受験していて、時間が足りないという人は多いのではないでしょうか。
リーディングでは75分間で100問を解かないといけません。
これは計算上1問あたり45秒の時間を使えることになりますが、Part5、Part6、Part7ではそれぞれ問題を解くのに必要な時間が異なります。
Part5であれば1問を45秒で解くことはできますが、Part7の長文読解問題を1問45秒で解くのは難しいです。
Part7はよりたくさんの時間が必要になります。
そのため、75分間という制限時間の中で全問を解くには、Part5、6をどれだけ短時間で解けるかということが重要になってきます。
本書は、Part5をスピーディに解くことができるようにするための対策をメインに書かれた問題集となっています。
総合レビュー
私が実際に活用してみた結果を以下にまとめますので、参考にしてください。
難易度 | 初級者向け |
本のデザイン | ○ (★★★☆☆) |
内容のわかりやすさ | ○ (★★★★☆) |
問題の量 | ○ (★★★☆☆) |
解説の丁寧さ | ○ (★★★★☆) |
価格 | 1,600円(税別) |
ページ数 | 256ページ |
◆私が使用してみた感想・レビュー
・Part5を時間短縮するためにはどう解くかというコツが書かれているので、これはタメになります。
・各分野でポイントとなるルールもまとめられているので、理解の整理にもなります。
・慣用表現は瞬発力で解くようにするというところの発想はおもしろく、実用的だと感じました。
・解説の部分もタメになることが書かれていますが、レイアウトが少し見づらいと感じたので、もうすこしスッキリ書かれていれば読みやすいと思います。
・全ての問題に応用できるかはわからないので、こういった1つのテクニックもあるという位置づけで使うのがよいかもしれません。
本書に含まれている内容
では具体的にどんな内容が書かれているのかについて、書いていきます。
といっても詳細は本書を買った方がわかりやすいと思いますので、どんな構成で書かれているかなどを簡単に触れていきます。
本書では以下のような構成で作成されています。
・CHAPTER01、02の構成は [解答のコツ] → [POINT] → [ルール] → [TOEIC 頻出:ルール] → [類題] → [練習問題] となっている
・CHAPTER03のは[基本表現]、[頻出表現]、[チャレンジ問題]の3つがある
・最後に復習問題がある
冒頭でも書きましたが、本書は文法問題を瞬発力で解けるようにすることを主題としています。
そのために必要な技術などが各部分に書かれていますので、どんな内容なのか補足していきます。
[POINT]:「主語と述語」「比較」「関係詞」など、出題傾向の高い文法事項が取り上げられています。
[ルール]:各POINTの文法事項について理解を深め、Part5を攻略する上で抑えるべき重要ポイントが説明されています。
[TOEIC 頻出:ルール]:解説中のルールをまとめてリストアップされています。
[類題]:学習したルールをもとにした類似問題を解くことができます。
[練習問題]:更に理解を深めるための演習問題ができます。
各CHAPTERでどのような内容になっているのかはこの後に書いていきますので、参考にしてみてください。
CHAPTER01 5秒で解ける!問題
まず[解答のコツ]でPart5の解き方のコツが確認できます。
要約すると、以下のようなステップとなっています。
②空欄の前後を見る
③選択肢と空欄の前後から答えを導き出す
つまり、問題文を文頭から読み、意味を理解してから選択肢を見ていては時間が足りなくなってしまうので、最短で解けるような工夫をするということです。
ポイントとしては、選択肢と空欄の前後の情報から「ヒントワード」となるものに注目します。
文法の典型的な形や慣用表現に気づければ問題の意図がわかるので、全体の問題の流れが頭に入りやすくなります。
基本的にはこのルールに則って解いていくことになります。
CHAPTER01の[POINT]は以下の7つに分かれています。
POINT02 品詞「名詞」
POINT03 品詞「代名詞」
POINT04 品詞「形容詞」
POINT05 品詞「副詞」
POINT06 数量の表現
POINT07 接続詞を使った表現
[ルール]では、時間短縮に役立つポイントが細かく書かれているので、自分のものにできるように一つ一つをしっかり読み込んで理解していきましょう。
[類題]は各POINTごとに5問、[練習問題]は各POINTごとに10問あるので、そこで学んだ内容を理解できます。
CHAPTER02 10秒で解きたい!問題
CHAPTER02ではCHAPTER01と比べて少し難しい問題にチャレンジします。
そのため1問5秒ではなく10秒で解くような目標で取り組みます。
具体的には、ヒントワードが問題文の広い範囲にあり、問題文全体の意味も考えて解く必要がある問題となります。
ただし、このような問題もCHAPTER01と同様のステップとなります。
②空欄の前後を見る
③頭から読み下し、文意を考える
単純な形だけではなく文脈や文意も考える必要が出てくる、というところで難易度は上がっていますが、本書で書かれている解答のコツは全て同様となります。
CHAPTER02の[POINT]は以下の7つに分かれています。
POINT02 位置・場所・方位の表現
POINT03 時の表現
POINT04 論理をつなぐ語句
POINT05 動詞の形
POINT06 分詞・分詞構文
POINT07 仮定法
CHAPTER01と同じく、[ルール]で文法解法のポイント理解し、[類題]と[練習問題]で演習を行う形となります。
CHAPTER03 瞬発力で解く!問題
ここではいわゆるお決まりの形(慣用表現)について学んでいきます。
たくさんTOEICを受けていれば必ず一度を目にする表現ですし、これはTOEICだけに限らず日常会話でも良く出てきます。
このような慣用表現を事前に知っておくことで「お、これはお決まりのパターンだな」と気づくことができ、特に意味を考えなくても解答を導けるようにする、ということです。
CHAPTER01、02でも出てきましたが、[解答のコツ]は同様の流れで以下となります。
②空欄の前後を見る
③慣用表現を頭の中の「引き出し」から取り出す
なおCHAPTER03では基本表現、頻出表現、チャレンジ表現の3つに分かれています。
基本表現は合計55問、頻出表現は合計55問、チャレンジ表現は合計35問あり、それなりのボリュームがあります。
また「あー、そういえばこんな表現あったな」と一つ一つゲーム感覚で解いていけるので、結構楽しんで進められます。
慣用表現をすぐに出せるように頭の引き出しの中に入れておくということは非常に効果的なので、しっかり訓練して反射的に解答できるようにしておくと、いろいろな場面で応用が効きます。
おすすめの活用方法
本書は、リーディングで全問解答できるようにするために「いかにPart5、6で時間を節約できるか」ということを主題としています。
そのため、物事を根本的に理解するというよりはテクニックに重点を置いて書かれているように感じす。
もちろんこれは間違いではないですが、まずは英語の本質を理解した上でテクニックを使って得点UPを目指す、というのがあるべき姿と私は考えています。
本書の考え方で取り組んで結果が出やすい人と、出にくい人がいると考えられます。
なので、必ずしも本書を使えば万人が全ての問題に対してできるようになるというわけではない、という点を理解した上で、一つのテクニックとして効果的に使うようにするといいでしょう。
それを理解していれば、得点UPには実用的な方法と言えます。
Part7の長文問題に時間がかかるということは、TOEIC全受験者に共通して言えることなので「いかにPart5を早く解くか」はリーディングの肝となってきます。
本書で書かれている内容を理解して、日頃から「素早く解く」ことを意識して学習するようにするとよいでしょう。
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