TOEIC L&Rテスト パー7攻略とは?
今回は、TOEIC L&Rテスト パート7攻略という参考書について書いていきます。
2016年5月からTOEICテストが新形式になり、それによってリーディングの苦手意識ができたという人は多いと思います。
確かにリーディング全体の難易度は上がったと言えるので、高得点を目指すには、それに合わせた対策が必要になります。
具体的には、トリプルパッセージ(3つの文書を読んで答える問題)が追加されたり、書かれていることから推測する必要がある問題も多くなりました。
そのため、本文の内容をきちんと理解しないと解けない問題が増えたと言えます。
今まではいわゆる飛ばし読みなどで対応できていたかもしれませんが、この飛ばし読みは通用しなくなったと考えた方がよいです。
根本的な読解力がさらに必要になりました。
またPart7の問題数も増えたため、その観点からもより読解力がより重要になったと言えます。
リーディング100問のうちPart7は合計54問あり半分以上を占めるため、このPart7の攻略がカギと言っても過言ではありません。
本書は、それに対してどのようにPart7の対策をしていくかについて書かれています。
基本的にはTOEIC初心者向けに書かれているので、英語が苦手な人でも理解しやすい作りになっています。
しかし、本番レベルの練習問題が入っていることもあり、高得点(800点台)を目是す人でも活用できる内容となっています。
総合レビュー
私が実際に活用してみた結果を以下にまとめますので、参考にしてください。
難易度 | 初級者向け |
本のデザイン | ◎ (★★★★★) |
内容のわかりやすさ | ◎ (★★★★★) |
問題の量 | ○ (★★★☆☆) |
解説の丁寧さ | ○ (★★★★☆) |
価格 | 1,600円(税別) |
ページ数 | 208ページ |
◆私が使用してみた感想・レビュー
・問題の種類別、設問パターン別にどんな問題が出るのかがわかりやすくまとまっている点が良いです。
・たくさん図が使用されているため、デザインやレイアウトは見やすいつくりになっています。
・レベルごとに練習問題が用意されておりミニ模試もついているため、実際に問題を解きながら理解を深めていくことができます。
・ボリュームとしては少なすぎず多すぎず、忙しい人でも十分やり切れるスッキリした内容となっています。
・15年以上TOEICを受け続けている著者が書いている本なので、安定感や信頼感があります。
本書に含まれている内容
では具体的にどんな内容が書かれているのかについて、書いていきます。
といっても詳細は本書を買った方がわかりやすいと思いますので、どんな構成で書かれているかなどを簡単に触れていきます。
本書では以下のような構成で作成されています。
作りとしては、他の一般的な参考書と変わりはありませんが、文書の種類別・設問のパターン別の攻略方が体系的に見やすく書かれています。
本書のよいところとしては、デザインやレイアウトが見やすくなっている点です。
それぞれの項目がどのようになっているかは、この後触れていきます。
パート7攻略の基本
パート7は長文読解問題となります。
英文を素早く読む力と、解答に必要な箇所を瞬時に見分ける情報収集力が求められます。
読むのは苦手…という人も「長文読解からは逃げられない」と割り切って対応が必要となる点は理解しておきましょう。
ではパート7はどうやったらできるようになるのでしょうか。
本書では、具体的な流れは以下となります。
↓
②文章一文一文を正確に読めるようになる
↓
③ひとかたまりの文章を、制限時間内に正確に読めるようになる
③のレベルで完璧な状態になるには、900点台の人でも難しいことなので、まずは①と②ができるようになる必要があります。
もし文法が苦手という人は、最低限文章を読む上で必要な文法の知識は復習をしてからの方がよいかもしれません。
①と②の練習を行いつつ、制限時間を意識して③の状態になれるように少しずつ学習を進めていきましょう。
ここで、目安となる時間は1問あたり約1分です。
パート7は54問あるので約54分使える計算になりますが、より多くの時間を使えた方が正解率は上がるため、パート5,6をより短時間で解くということも重要になってきます。
また、パート7を解く時の心構えについても書かれているので、紹介しておきます。
2. パラフレーズ(言い換え)に注意する
3. 推測しなければ答えられない問題に慣れる
4. トリック問題にひっかからない
このあたりは概要として押さえておきましょう。
CHAPTER1 問題の種類別攻略法
CHAPTER1では、問題の種類別の攻略法が学べます。
TOEICでは大体出題される文章の形は決まっています。
例えば、求人広告、会社のメールのやり取り、オンラインチャットの文章、新聞記事などです。
パターンがいくつかある中で、毎回本文の内容が変えられて出題されるようになっています。
つまり何が言いたいかと言うと「事前にパターンを理解していれば、書いてある内容や出される問題が推測しやすい」ということです。
何も知らない状態で試験に挑むのとTOEICの型を理解した上で挑むのでは、大きく違ってきます。
例えば「メールだったら差出人や最初の段落が要注意だな。」という感じで、読むポイントがわかります。
なので、事前に対策できるところは絶対にした方がよいです。
その対策の一つがこの「問題の種類別攻略法」です。
これを学ぶことで、一通りの形式は押さえることができます。
本書では以下の7つの項目に分かれており、それぞれに対して詳細が確認できるようなつくりになっています。
LESSON2 手紙(ビジネスレター)の問題
LESSON3 記事の問題
LESSON4 テキストメッセージ、オンライン・チャットの問題
LESSON5 広告、通知の問題
LESSON6 ダブルパッセージの問題
LESSON7 トリプルパッセージの問題
ぜひここは自分の頭を整理するという意味で、しっかりと取り組んでおきましょう。
CHAPTER2 設問パターン
CHAPTER1では問題の種類(書かれている本文の種類)について触れましたが、CHAPTER2では設問パターンの種類についてまとめられています。
問題の種類と同様に、設問パターンの種類についても事前に把握しておくことが重要です。
それによって時間短縮が望めるからです。
Part7の問題を解くのに時間がかかってしまう原因の一つとして「設問文を読むのに時間がかかってしまう」ということがあります。
本文までは読めたけど、そもそもどんな設問なのか、選択肢に何が書かれているのかを把握するのに時間がかかってしまい、時間内に終わらないということはよくあると思います。
正直これはすごくもったいないです。
設問文はある程度パターンがあるので、ここを把握しておくと圧倒的に時間短縮につながるからです。
また、設問パターンごとにどういった解き方をすればいいのかもここでわかります。
これはPart7だけでなくPart3,4のリスニングでも大きな効果がありますので、ぜひ押さえておきましょう。
本書では以下の7つの項目に分かれています。
LESSON2 照合問題
LESSON3 NOT問題
LESSON4 クロスリファレンス問題
LESSON5 一文挿入問題
ここも、自分の頭を整理するという意味で、一つ一つしっかり理解しておきましょう。
CHAPTER3 やさしい問題
CHAPTER3では、やさしい問題演習ができます。
問題数は合計4題あります。
それぞれ様々な形式の問題に対応できるため、CHAPTER1,2で学んだ内容の理解が定着できるようになっています。
解説もしっかりしているので、ここで理解をするようにしましょう。
CHAPTER4 少し難しめの問題
CHAPTER4では、少し難しめの問題演習ができます。
問題数は合計5題あります。
形式はCHAPTER3と同じです。
問題のレベルは少し難しめに作られているので、まずはCHAPTER3をしっかり理解してからCHAPTER4に取り組むとよいでしょう。
CHAPTER5 ミニ模試
CHAPTER5では、ミニ模試を通して演習問題ができるようになっています。
問題数は合計8題あります。
本書は演習問題を中心に取り組めるような構成になっているので、このミニ模試を通して本書で学んだことの最終確認するようにしましょう。
おすすめの活用方法
全体的に本書を活用してみたレビューを書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
繰り返しになりますが、本書は初心者向けに書かれています。
なので「これからTOEICの学習を始めようと考えている。でもどの参考書を手に取っていいかわからない」という人には、勉強はまずこの本から始めるのがおすすめです。
頻出の問題パターンを理解し、解き方のコツを理解した後に、他の問題集で実践すると効果的です。
パート7ではパート5,6がある程度解けることが前提になる部分もあるので、もし文法の知識が足りないという人は[TOEIC L&Rテスト パート5,6攻略]をやってから本書に取り組んでみるとよいかもしれません。
また、語彙についてもある程度は知識があった方が読みやすいので、ここも不安な人は単語帳などで補っておくと、パート7の学習はやりやすくなります。
本書はパート7の問題の傾向と対策を理解する上で効果的な参考書です。
用途は人それぞれですが、まずは自分の理解度をチェックする意味で使うとよいでしょう。
ぜひ、本書でTOEIC学習の一歩を踏み出して得点UPを目指してみてください。
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