TOEIC L&Rテスト リスニング徹底攻略と模試とは?
今回は、TOEIC L&Rテスト リスニング徹底攻略と模試という参考書について書いていきます。
2016年5月からTOEICテストが新形式に変更になりました。
それによってリスニングセクション(パート1~4)の難易度も全体的に上がっています。
特にパート2では、典型的な会話だけでなくよりリアルな応答が出題されるようになったため、ここを苦手意識として持っている人は多いと思います。
またパート1の出題数が減り、その分パート3、4の出題数が増えています。
それにより、よりリスニングの体力も求められるようになりました。
パート3、4では新しいタイプの問題が出されるようになり、聞く力に加えて読む力が無ければ得点が難しくなりました。
この対策としては、基本的な力をつけることが一番ですが、各パートの傾向を把握したりちょっとした解答のコツや問題のクセを知っておくことも効果的と言えます。
本書ではリスニングの各パートごとに、問題を解くヒントが整理して書かれています。
またTOEIC初心者を対象に書かれているので、内容も難しくなく読みやすいものとなっています。
リスニング得点UPに向けて、本書をぜひ有効に活用しましょう。
総合レビュー
私が実際に活用してみた結果を以下にまとめますので、参考にしてください。
難易度 | 初級者向け |
本のデザイン | ◎ (★★★★★) |
内容のわかりやすさ | ◎ (★★★★★) |
問題の量 | ○ (★★★☆☆) |
解説の丁寧さ | ○ (★★★★☆) |
価格 | 2,200円(税別) |
ページ数 | 296ページ |
◆私が使用してみた感想・レビュー
・各パートごとに攻略テクニックがわかりやすくまとめられており、これがとても参考になります。
・図や写真を中心に構成されているため、デザインやレイアウトは見やすくなっています。
・15年以上TOEICを受け続けている著者が書いている本なので、よく出る箇所を安心して学ぶことができます。
・最後にリスニングテスト予想模試もあるので、演習問題もできる内容となっています。
・総合して考えると、スキマ時間でも取り組みやすい内容になっていると言えます。
本書に含まれている内容
では具体的にどんな内容が書かれているのかについて、書いていきます。
といっても詳細は本書を買った方がわかりやすいと思いますので、どんな構成で書かれているかなどを簡単に触れていきます。
本書では以下のような構成で作成されています。
作りとしては、他の一般的な参考書と特に変わったところはありません。
本書のよいところとしては、デザインやレイアウトが見やすくなっており、基本的な内容についてもしっかり書かれているところです。
例えば、パート1では写真で注目するポイント、パート2では想定されうる会話の応酬など。
パート3、4では1問目・2問目・3問目に出やすい設問、話として出やすい定番のストーリーなど。
こういった具合に丁寧な解説つきで説明が書かれているため、英語初心者でも内容が入りやすいです。
詳細については、この後個別に書いていきますので参考にしてみてください。
PART1 写真描写問題
パート1は比較的難易度は低いと言えますが、2016年5月から出題数が10問→6問に減っています。
ポイントとしては、写真をあらかじめ見ておくことです。
主に「人」が写っているものと「モノ・風景」が写っているものに分けられますが、その状態に着目するのが重要です。
「人」であれば動作を表す現在進行形の英文が正解になりやすいですし、「モノ・風景」であれば受動態の英文が正解になりやすいです。
このように、写真からおおよそ答えを予測できる場合もあるので、傾向を押さえておくと安心感が出ます。
また、表現の言い換えにも気をつける必要があります。
furniture、equipmentなどのようにひとまとめにした名詞も出てきやすいので、ここは押さえておきましょう。
攻略テクニックは以下の4つがあります。
それぞれ確認しておきましょう。
攻略テクニック2 2人が写っている写真
攻略テクニック3 3人以上が写っている写真
攻略テクニック4 モノや風景の写真
PART2 応答問題
パート2は2016年5月から出題数が30問→25問に減り、内容的にも難しい問題が増えました。
そのため、ここが苦手という人も多いのではないでしょうか。
具体的には、5W1Hで聞かれる内容や素直にYes,Noで答えられるものよりも、間接的な答えが正解になる問題が増えました。
いわゆる「ネイティブの目線から違和感がないもの」が正解になるものです。
質問に対して素直な応答ではなく、少し距離感がある応答となっているため、1問1問を丁寧に聞き取らないと判断に迷うことが多いです。
しかし「丁寧に聞く練習」を行い「消去法」を使って解くようにすれば対応ができます。
パート2は3択問題であることに変わりはないので、「あれ?これは何となく会話のつながりがおかしいな」と思うものを見分けられれば、それだけでも正解を導けます。
そのためには、どういう会話のやり取りがあるのか、正解となる応答はどんなものがあるのかを把握しておくことが有効です。
本書ではパート2の全般的な対策がまとめられているので、1つ1つの内容を確認して攻略テクニックを自分のものにしておきましょう。
攻略テクニックは以下の10個があります。
それぞれ確認しておきましょう。
攻略テクニック2 同じ音の単語や似た音の単語が入った選択肢は不正解の場合が多い!
攻略テクニック3 5W1Hで始まる疑問文の解き方にはコツがある!
攻略テクニック4 5W1Hで始まらない疑問文がYes/Noで答えられるとは限らない
攻略テクニック5 付加疑問文も、通常の疑問文と同じと考える!
攻略テクニック6 選択問題は4パターンで答えられる!
攻略テクニック7 勧誘、提案問題も会話が自然に流れる感覚が大事!
攻略テクニック8 平叙文に対して平叙文で答える問題の攻略法
攻略テクニック9 依頼の問題は答え方のパターンを覚えておく!
攻略テクニック10 否定疑問文をマスターしよう!
PART3 会話問題
パート3は2016年5月から出題数が30問→39問に増え、さらに「3人の会話の問題」「図表問題」「意図を問う問題」など新しい問題が増えました。
そのためノウハウだけに頼った学習では高得点は難しくなりました。
会話の内容も長くなっているので、たくさんの英文を聞き取る体力や設問文を先読みする読解力も重要になっています。
具体的には、先読みのペースは崩さないようにすること、よく出る設問のタイプを覚えること、どんな順番でどんな設問が出題されるのか、会話のパターンはどんなものがあるのか傾向を把握しておくこと、などが有効な対策と言えます。
以下のように攻略テクニックが12個にまとめられています。
それぞれ確認しておきましょう。
攻略テクニック2 先読みのリズムはぜったいに崩さない!
攻略テクニック3 設問の主語に気をつける
攻略テクニック4 答えは会話の流れる順番に出てくることが多い
攻略テクニック5 よく出る設問のタイプを覚える
攻略テクニック6 図表問題の攻略法
攻略テクニック7 3人の会話の攻略
攻略テクニック8 意図を問う問題は先読みで“”内だけ読んでおけばOK
攻略テクニック9 推測問題はmost likelyやprobably、implyが目印となる
攻略テクニック10 電話の目的は最初に述べられることが多い
攻略テクニック11 リスニングの苦手な人は、TOEIC向けの練習と並行してシャドーイングを行おう
攻略テクニック12 解答用紙へのマークは点(しるし)だけ
PART4 説明文問題
パート4でも2016年5月から「図表問題」「意図を問う問題」など新しい問題が追加されました。
傾向としてはパート3と似ていますが、パート3と対策も同じと言えます。
対策として、先読みのペースは崩さないようにすること、よく出る定番のストーリーを押さえておき、パターンごとに話される内容を予測することも効果的です。
リスニングなので聞く力を求められるのはもちろんですが、同時に文章をしっかり読めるようにするといったリーディング力をつけることも重要です。
長文を読む力がリスニング力を支える土台となるからです。
攻略テクニックは、以下のように8つにまとめられています。
それぞれ確認しておきましょう。
攻略テクニック2 答えは説明文の上から順番に出てくることが多い
攻略テクニック3 設問の種類に気をつける
攻略テクニック4 図表問題の攻略法
攻略テクニック5 意図を問う問題は難しい。目標スコアによっては捨てる決断も
攻略テクニック6 イントロダクションにもヒントがある!
攻略テクニック7 録音メッセージは必ず数問出る!
攻略テクニック8 よく出る定番のストーリーがある!
リスニングテスト予想模試
実際のリスニングテストと同じように、45分間で100問のテストが受けられます。
「攻略のテクニックはわかっても、実際に問題を解いてみないと不安…」と思う人もいると思うので、ここで演習問題ができるようなつくりになっています。
一つ一つの解説もしっかりしているので、演習問題を行ったら復習もしっかりするようにしましょう。
おすすめの活用方法
全体的に本書を活用してみたレビューを書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
繰り返しになりますが、本書は初心者向けに書かれています。
なので「これからTOEICの学習を始めようと考えている。でもどの参考書を手に取っていいかわからない」という人には、勉強はまずこの本から始めるのがおすすめです。
頻出の問題パターンを理解し、解き方のコツを理解した後に、他の問題集で実践すると効果的です。
私の考えですが、リスニング力強化にはその土台となるリーディング力が不可欠になるので、まず順番としては語彙・文法を固めてからリスニング対策をすると、より効果が大きいと言えます。
そのため、他の記事でも紹介していますが、本書と並行して単語帳や文法対策書を1冊ずつやることをおすすめします。
リーディングとリスニングの学習を相互に行うことで、総合的な英語力が磨かれるからです。
ぜひ、本書を使ってTOEIC学習の一歩を踏み出して、得点UPを目指してみてください。
コメント