TOEICテストリスニング完全攻略ルールブックとは?
今回は、TOEICテストリスニング完全攻略ルールブックという参考書について書いていきます。
TOEICというテストの特徴として、解答時間のわりに問題数が非常に多いということがあります。
2時間で合計200問の問題を解くということは体力的に結構きついです。
そのため、良いスコアを取るためには1問1問を効率よくスピーディに解き進めていく必要があります。
本書では、リスニングについてスコアアップするための方法が書かれています。
タイトルにルールブックとあるように、第1章ではPart1、Part2、Part3、Part4ごとに合計20の解法のルールが紹介されています。
この20のルールを身につけることで、時間的にも心理的にも余裕をもってTOEICの試験に取り組むことができるようになります。
第2章では合計11回分のミニ模試があり、第1章で学んだルールを実践で身につけるために演習中心のつくりとなっています。
また、一つ一つのミニ模試は1回10分程度でできる量であるため、スキマ時間などでも継続して学習しやすいものとなっています。
本書を活用して、リスニングの苦手意識をなくしてスコアアップを狙っていきましょう。
総合レビュー
私が実際に活用してみた結果を以下にまとめますので、参考にしてください。
難易度 | 初級者向け |
本のデザイン | ○ (★★★☆☆) |
内容のわかりやすさ | ○ (★★★☆☆) |
問題の量 | ○ (★★★★☆) |
解説の丁寧さ | ○ (★★★☆☆) |
価格 | 1,800円(税別) |
ページ数 | 288ページ |
◆私が使用してみた感想・レビュー
・各パートごとに意識するべきルール20が冒頭でまとめられている点は読みやすいです。
・さらに、その後に短い時間でできる演習問題が11回分ある構成も、継続的な学習には役に立つと思います。
・Part1,2については解法が整理されていて、このとおりにやれば力がつくと感じました。
・Part3,4については解法は書かれていますが、結局のところ演習のやり方次第かなという印象です。
・少し辛口の評価となりますが、できるようになるかどうかは自分次第と思われます。リスニング問題を解くスピードアップのコツという意味では本書は役に立ちます。
本書に含まれている内容
では具体的にどんな内容が書かれているのかについて、書いていきます。
といっても詳細は本書を買った方がわかりやすいと思いますので、どんな構成で書かれているかなどを簡単に触れていきます。
本書では以下のような構成で作成されています。
・第2章 ミニ模試演習で瞬発力を強化!(合計11回分)
まず第1章でリスニング問題を解く上で必要なルールを学び、それを第2章の演習形式で身につけるという構成になっています。
では各章はどのような内容になっているのでしょうか。
それはこの後に書いていきますので、参考にしてみてください。
第1章 ルール20でリスニングを攻略!
ここでは、リスニング問題を解く際に身につけておくべき20のルールが紹介されています。
箇条書きにすると以下です。
Part1
ルール2 人物写真は服装・持ち物・動作を確認する
ルール3 複数の人物の共通点や相違点を把握する
ルール4 風景写真は物の位置関係に注目する
ルール5 風景写真は「進行形+受動態」の文に注意する
Part2
ルール7 Yes/No疑問文は話題を聞き取る
ルール8 いろいろな形の疑問文に慣れておく
ルール9 依頼・許可・提案の定型表現を押さえる
ルール10 変則的な応答に対処する
Part3
ルール12 会話の場所や登場人物は聞き取った語句から推測する
ルール13 会話の終盤から登場人物の行動をつかむ
ルール14 会話の終盤から依頼や提案の内容を聞き取る
ルール15 3人の会話は登場人物の区別に気を付ける
Part4
ルール17 トークは状況と話題を押さえる
ルール18 アナウンスは聞き手と場所を意識する
ルール19 広告は商品やサービスの特徴をとらえる
ルール20 ニュースは詳細情報と次の話題を聞き取る
全部は紹介しきれないので、私がよいと思った部分をピックアップして詳細を書いていきます。
Part1については、写真に写っている人物や風景写真に注目して解くという部分は的を射ています。
また「進行形+受動態」の表現もよく話されるので、ここはぜひ押さえておきたいところです。
Part1は出やすい単語や表現があるので、コツを掴めば短期間でも力がつきやすいパートです。
ここでのルールを参考に演習問題を実施して自分のものにしていきましょう。
Part2については、新形式になってから難易度が上がっており「会話として自然な流れのもの」が正解になるケースが増えています。
つまり単純な5W1Hの疑問文や、Yes/Noで答える疑問文を押さえておくだけでは足りません。
選択疑問文、付加疑問文、否定疑問文、間接疑問文、など様々な形の疑問文に対応できるようになる必要があります。
他にも依頼・許可・提案の表現や、変則的な応答にも対応できるようになることが求められます。
ここでは、その変則的な内容を網羅されているので頭の整理ができます。
ルールをしっかりと理解しておきましょう。
Part3については、会話のタイプや質問の内容によってどの部分に注目して聞くかという内容が書かれています。
主に会話の目的であれば冒頭の内容が大事ですし、次の行動を問われる場合は会話の最後が重要となります。
他にも3人の会話の場合は同性の会話が出てくるので、その部分は注意して聞き取るということも書かれています。
ここは確かにタメにはなるのですが「どういう風に聞き取るか?」というところまで言及されてはいないので、テクニックとしてはこれだけでは少し弱いかなと感じます。
Part3ができるようになるためには、このルールだけではなく自分の中で演習をたくさん積む必要があるでしょう。
Part4についても、Part3と同様に会話のタイプごとに重点的に聞き取る内容がまとめられています。
基本的な対応方法はPart3と同じなので、参考になるところはありますが、やはり同様に「どういう風に聞き取るか?」という部分は自分で演習問題を解いて身につけていく必要があるでしょう。
第2章 ミニ模試演習で瞬発力を強化!(合計11回分)
第2章は演習問題がメインとなっています。
1回あたり約22問の問題数を10分程度で解く感じで作られています。
短い時間でもやりやすくなっているので、忙しい人でも取り組みやすいものとなっています。
1日10分で1回ずつこなしていけば、無理なく2週間かからずに終わらせられます。
演習の量は多いと言えますが、私はもう少し一つ一つの解説がしっかりしていても良いかなと感じました。
TOEICの学習は問題数をたくさんこなすことも大事ですが、それ以上に一つ一つの復習をしっかりして「きちんと読めるようにする」ことが重要だと感じているからです。
ただ、スキマ時間でも少しずつ取り組めるようになっているところは親切なので、この点は大いに活用できます。
おすすめの活用方法
本書は、リスニング(Part1~4)での解法のルールを学ぶことができます。
前半に学んだルールを身につけるために、後半は演習中心となっています。
前半部分は「こういうテクニックもあるんだな」という感じでサクサク読み進めていって、後半で問題を解きながらわからない部分があったら、再度前半に戻って復習することをおすすめします。
英語学習は一度だけでは身につかないので、何度も復習することが前提となります。
ここができていないとうまく結果にはつながらないので、注意しましょう。
ルールやテクニックは有効に活用して初めて効果を発揮するので、テクニックだけに頼らないようにすることも重要です。
そのためには、まずは基本的な読解力をつけるということを念頭に置きながら、本書に取り組むとよいでしょう。
そのあたりを理解していれば、得点UPには実用的な方法となります。
英語の地肩を強くするための基礎力アップと、本書のリスニングの各Partごとのルールをうまく組み合わせて、実力アップしていけるようにしましょう。
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